尻の臭い親父

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総尻穴数:

古賀との問答

「やあ、古賀さん。」
水飲み場でうがいを終えた古賀に声をかける。
「ああ、管理人さんですか。おはようございます。」
古賀はにこやかに挨拶を返してきた。礼儀正しい男だ。
「トレーニングですかな。いつも一番早く来られて熱心ですなあ。」
「いやあ、体動かすしか脳がないんですよ。ははは。」
だからワシは君が好きなんじゃよ。でっかい尻をしおって。
「管理人さんは朝飯ですか?」
「今食い終わったところでね。どんぶりを洗いに来たんです。」
「ずいぶん大きいどんぶりですね。管理人さんがたくさん食べるなんて意外だなあ。」
古賀が優しく笑いながら、どんぶりをのぞき込んだ。
「中身がいつも大盛りなんでね。食うのは一苦労だけど、これがすこぶるうまいもんだから、今日も全部食いました。」
「…何を食べたんですか?」
古賀は、「古賀」とでかでかと書かれ、べっとりと茶色の糞が何カ所にもこびりついているどんぶりの中を、不審そうに見た。
それは、明らかに「糞」「ウンコ」に見えただろう。「古賀」と読めただろう。
「ワシが食ったもんですか?そりゃあ、日曜の朝は決まってます。芋ですよ。」
「芋ですか?茶色の?」
「そう、ごろんと太くて長い、茶色のでっかい芋です。日曜の朝はいつも食わせてもらってますよ。」
「いつも?いつもそのどんぶりで食べてるんですか?」
古賀は魅入られたようにどんぶりに目が釘付けになっている。
正直で、いい男だ。
「そうです。取れたてほかほかの芋でね、何度食っても飽きないうまさです。ほんとはね、毎朝食べたいですよ。」
ワシは古賀の鼻先にどんぶりを近づけ、一瞬で顔面に被せた。
「ごほっ、くせっ!」
古賀が糞の臭さにむせている間にどんぶりを離し、ワシは中にこびりついた糞のカスを指ですくってみせた。
「香ばしい芋でしょう?味もたまらなくうまいんですよ。ほら、まだ少し残ってた。」
茶色の糞カスを、排便した本人の目の前で口に入れ、くちゃくちゃと味わってみせる。
「んー、実に苦い。」
「苦い芋なんですか?」
古賀はかなり動揺しているが、ワシとどんぶりから目が離せなくなっているようだ。
「苦いです、とても。今のは豆が入っていました。」
「豆?!」
「古賀さん、昨日のお昼は何を食べましたかな?」
ワシは、どんぶりに残っている少し大きな糞カスを口に入れながら聞いた。
「…豆です…。煮た豆を食べました…。」
古賀の耳がほんのり赤い。
「奇遇ですなあ。おっ、今のにはシメジが入っていた。ほら。」
カスだらけのシメジを舌に乗せて、ご本人に見せる。
「おお、苦いシメジだなあ。くせえなあ。
古賀さん、昨日はシメジを食べましたかな?」
「夕飯に…炒め物で…。」
「ちゃんと噛んで食べなさい。丸飲みしたシメジがどっさり入ってましたぞ。」
「す、すみません…。」
古賀の耳から頬がかあっと赤くなった。かわいいのう、たまらんのう。
「代わりにワシがしっかり噛んでおきました。ほんとに臭かった。」
「あの…その芋にはゴボウも入ってましたか?」
「たくさん入ってましたよ、人参も肉も。
古賀さんにはお礼を言わなくちゃいけませんなあ。
毎週、あんなにうんうん力んで、ぶっとい芋をひねり出してくださって。」
ついに古賀がぎょっとした。そこですかさず頼み込んだ。
「古賀さんは平日の朝ジョギングしていらっしゃるでしょう。
公園の前を走っていかれるので知ってるんです。
頼むから、毎朝ジョギングの途中であの仮設便所に立ち寄って、大をしていってくれんか。
古賀さんがそうしてくれたら、ワシは毎朝、太くてうまい芋が食えて、とっても幸せなんだが。
茶色の芋がもりもり出てくるがばがばの男穴も、毎朝拝ませてもらいたい。
どうかのう、年寄りの頼みを聞いてくれんかのう。」
古賀が絶句しているので、どんぶりに付いた茶色の糞カスを指でかき集め、きれいに平らげてみせた。
「ああ、うまい。この芋はワシの口にぴったりじゃ。臭い苦みがやめられん。」
蛇口をひねり、どんぶりを軽く洗う。古賀はその様子を凝視している。
「管理人さん。」
古賀がかすれた声で小さく言った。
「そんなに、好きなんですか?その芋が…。」
「好きじゃ。毎日でも食べたい。
夜もこの公園までジョギングされたらいいですぞ。
古賀さんのために便所の鍵を開けておきますから。」
「あの…俺は…。」
「なあ、古賀くん。」
分厚い筋肉に覆われた肩に手を回す。
ぐいと押して、上背のある巨体を屈ませると、ワシは古賀の耳元に口を付けた。
「古賀くんのでっかい尻から出る臭い糞を毎日食わせてくれよ。
家のトイレでするのはやめて、必ずこの公園の仮設便所でぶりぶりやりなさい。
君の太い糞を毎日食って、君の腹の中でこなれた食べカスを楽しみたいんじゃ。
ワシは古賀くんが大好きじゃ。古賀くんが力んで糞を出す姿もたまらなく好きじゃ。
どうか頼む、変態老人に付き合ってくれんか。
よいかな、今日の午後も夜もあの仮設便所で糞するんだぞ。
ワシが君の男らしい糞どんぶりをむしゃむしゃ食ってやるから。」
最後にラガーマンの張り出した尻をばん!とたたき、尻の割れ目に指を這わせた。
古賀がびくっと震える間に、穴に向かって指をぐいぐいぐいと食い込ませ、その指の匂いを嗅いでみせた。
「くせ。カッコいい親父ラガーマンの尻はくせえなあ。
では、必ずあそこの便所で大をしてくださいよ。頼みましたぞ。」
ワシは指に付いた臭い尻の匂いににやにやしながら歩き去った。
古賀は、ワシの指を呆然と見ていた。
 
「おい、どうした古賀。ぼうっとつっ立って。」
「監督、おはようございます…。なんでもないです。」
「そうか?じゃ、俺あ便所で糞してくらあ。」
「えっ?!そ、そうですか…。」
「準備しとけよう。」
(あの管理人、監督の糞も食べるんだろうか?
いや、俺と監督はタイプが違うから、食べないんじゃないか?)
 
そんなことはないぞ、古賀くんよ。
ワシはこの監督さんの「糞汁粉」も大の好物なんじゃ。
古賀にも負けない巨体をのっそのっそ揺らしながら便所に近づいてくる、50代後半の髭面の男を確認して、ワシは棚から「権藤」と書かれたどんぶりを取り上げた。

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