罠にかかる校長

「おお、くせえ・・・!」
まさしく男の健康便そのものの芳醇な空気を胸いっぱいに吸い込むはめになった黒田校長。
その顔が一瞬で崩れる。まるまると張りのある頬がゆるみ、黒田さんはにやにやと笑っていた。
「くせっ、くせえっ。すごい匂いですな!わあくせえ!」
くんくんと鼻を鳴らす。鼻で深呼吸する。校長の顔はその度にゆるんでいった。
「わあくせえ・・・わあくせえ・・・わあくせえ・・・。」
それがあんたのでか糞の匂いじゃよ、黒田さん。
くせえくせえ言いながら冷蔵庫の中をのぞき込み、ミニチュアの様々な糞造形を観賞しはじめた。
ワシも校長さんの尻の匂いでも深呼吸させてもらおうか。
そっとかがむと、でんと張り出した大きな尻に顔を近づけ、無防備なズボンの割れ目に鼻を当てた。
ううっ、くせえなあ。昨日は風呂に入らなかったのか、割れ目の奥から糞を拭き残した尻穴の芳醇な匂いがする。
「わあくせえ・・・くせっ、くせえなあ。」
黒田さんよ、あんたの尻こそくせえなあ。この尻臭親父め。自分の尻の臭さをずいぶんと棚に上げおって。
校長が夢中になっている間に、さっきまで本人が座っていた椅子も嗅ぐ。
重量級の尻肉を乗せられた椅子からもぷーんと臭い匂いがする。ズボンごしに移った濃い臭みだ。
ああ、早く黒田の穴をほじくりたい。
「上のほうに置いてあるのが造形用の粘土じゃ。」
10数本の糞が並んだバットは全部で三つ。でか糞は1本ずつラップにくるんであるが、50本近い量のため、かなりの便臭を発している。
「小六さん、ほんとに臭い。癖になります。
おや、食材も同じところに入れているのですか。臭くなるでしょう?」
「もちろん、ものすごく臭くなります。でも、ワシはかまわんのでな。」
「この粘土は一度にこんなにたくさん仕入れるのですか?」
「いや、一度には手に入らんよ。まあ2本か3本じゃな。平日なら毎日手に入りますぞ。」
「こうして見るとすごい量ですね。1本1本が太い。それに臭い。はっはっは。」
バットに並んだ自分の糞の多さに感心している校長に対し、ワシはさりげない調子で話を変えた。
「黒田さんや、あんたも今日ここで一つこねてみるかね?」
黒田の顔がぱっと輝いた。
「いいんですか!やってみたいと思ってたんですよ。」
「どうせ作るなら取れ立てほかほかの奴にしましょう。新鮮な粘土はこねるとそりゃ臭いのなんの。黒田さん、この匂い、好きじゃろ?」
子供のようににかっと歯を見せて照れる校長。
「はい、正直に言うと好きです。例えは悪いですが、田舎の肥溜めを思い出す懐かしい匂いでして。」
いやいや、ドンピシャの例えですぞ。
「・・・でも、今日は土曜日だから新しい材料は手に入らないのではありませんか?」
ワシはそこで、布袋のごとくどうどうと膨らんだ校長の腹の上に手を置き、ゆっくりとノの字を描いた。
「黒田さん、今日はな、手に入るんじゃよ。今日、ここでな。」
ぽかんとした表情の黒田校長をよそに、大量の糞を乗せたバットを戻して冷蔵庫をばたんと閉める。部屋の中はすっかり黒田の糞の匂いでいっぱいだ。
「じゃ、寝室へ行きましょうか。あっちでゆっくり時間をかけて粘土を取り出しますから。」
「私も見学していいのですか?」
「いや、黒田さんには体験させてあげますよ。しっかり働いてもらいますぞ。」
「分かりました。楽しみです。」
無邪気な笑顔の黒田さん。恰幅のよい体つきを改めて眺め、ワシは友人であるこの男を今日食らうことに決めた。