権藤の糞じるこ

社会人ラガーマンたちの練習が始まった。
古賀は後輩たちに混じってパスの練習などをやっている。
ワシに「ウンコ食わせてくれんか。」と耳打ちされたときの当惑顔とはまるで別の、にこやかな表情だ。
権藤監督はパイプ椅子にどっしりと座り、選手の様子を眺めながら偉そうに指示を出している。
排便を終えたばかりとあって、なかなかすっきりした顔のように見える。
その"出し終えたばかりの下痢便"が、ワシの目の前にある。
どんぶりはまだ温かく、濁った黄色い下痢の海からつんと臭い湯気が立ち上っている。
黄土色の糞の塊や、茶色の食べカスがぷかぷかと浮いている。
まさに、デブ親父特製の糞じるこである。
いつ見ても権藤の糞じるこは汚いのう。
排便そのものも汚いし、尻だってワシの知る中で一番汚い。
こんなに汚い糞じるこを、ワシは今から食おうとしている。
いくら男の糞に目のないワシでも、これは少し常人の沙汰ではないように思えた。
こんなときこそ、礼儀正しく机に座って食べるのがよい。
犬食いなどはせず、しるこを食うときのように割り箸を使う。
 
「いただきます。」
手を合わせてから、ぱちんと箸を割る。尻が汚い権藤監督の、汚い排泄物に敬意を表して。
箸でじゃばじゃばとかき混ぜると、餅型と芋型の糞がくるくると回り、細かな糞カスと食べカスが程良く混ざった。
餅は途中でおいしく頂くとして、まずは汁の味見じゃな。
どんぶりを持ち上げ、やや傾けて、ずずうっとすすった。
「うっ、おえっ!」
さすがのワシでも、いきなり激しい吐き気が襲ってきた。
激烈な苦み、そして人間の体から出たとは思えない臭みが口から鼻に抜けた。かまわず、ずずずうっとすする。
「うおえっ!おえっ!」
口の中にどろどろと食べカスが流れ込んできた。肉と、干物か何かだ。
権藤の奴、また酒とつまみばかり食っとるな。べちゃべちゃの食べカスは、吐き出したいほど苦くてまずい。
「こらあ!もっと思いっきりいけえ!」
監督さんが、タックルの練習をしている小柄な選手に檄を飛ばした。相変わらずのでかい声が公園内に響く。
ワシも、思いっきりいった。こしらえたご本人にどやされては、いくしかあるまい。
傾けた淵からじゃばじゃばと流れ落ちる下痢の汁がワシの口を満たす。満杯の口を閉じて、じゅぶじゅぶと舌を動かす。
「うぶっ!」
なんてくっせえんだ。固形物の混ざった、生ぬるく粘っこい汁。
大量に分泌された胆汁と悪玉キンの大群に、ワシの本能さえも危険なサイレンを鳴らしてくる。
だが、腐った劇薬を一気に飲み込んだ。
50代後半のデブ監督のくっせえ腸内をそのまま味わっているのだ。
ワシだけが、あの髭面親父の下痢糞を食しているのだ。食うしかない。
 
よし、餅を頂こう。箸でつまみ、じゃぶじゃぶと下痢に浸してから、柔らかい塊を口に運んだ。
ぐっちゃ、にっちゃ、ねっちゃ、べっちゃ。
「おえっ、にげえ!くっせえ!監督の糞、下痢くせえよお!」
ほくほくの餅には、ねばねばの食べカスがどっさり入っていた。野菜類も少しあるが、ほとんど肉だ。
権藤の尻穴の周りにも糞カスと下痢便がたっぷり付いていたなあ。きっと、吐きそうなほど臭いに違いない。
あのパイプ椅子のように顔にどっしりとでか尻を乗せられて、びちびちぶじゅぶじゅと、下痢便を無理矢理口にひり出されたら。
想像するだけで興奮するのう。こんなに苦い糞を穴から直接食わされたら、ワシの肝臓はぶっ壊れてしまうかもしれん。
傲慢な態度の権藤に壊されたい。立ち直れなくなるほど「鉄の牛」の糞を食わされたい。
餅はよく噛んでから飲み込まねば。どろどろの親父の糞を吐き気と一緒に飲み込んだ。
あとは芋だ。汁もまだたっぷりある。この野郎、たっぷり出しやがって。
へとへとになりながら、汁をがぶがぶと飲んだ。
くっせえ。くっせえ。くっせえ。うめえ。ラガーマンの下痢糞うめえ。くっせえ。
親父の糞じるこ、最高じゃ。くっせえぞお。
 
「うげえっ!」
突然、強烈な吐き気に襲われた。どんぶりを置き、急いで外に出ると、便所に駆け込んだ。
ぎりぎりで間に合った。ごぼごぼと大量の糞を嘔吐した。
権藤の下痢糞はもちろん、古賀の芋糞まで、全てを滝のように吐き出した。
ああ、もったいない。けど、よかったかもしれん。
これだけの糞を腹に入れたら、ワシの肝臓もほんとうにぶっ壊れてしまっただろう。
今日はちとはしゃぎすぎたようじゃ。
すっかり気だるい体を引きずって事務所に戻ると、権藤の濃厚な下痢臭に出迎えられて、思わず鼻を覆った。
どんぶりには、まだたっぷりの下痢汁の中に太い芋糞がでろんと横たわっていた。